英語スピーキングで言葉が出てこない・つまる原因は?まず「詰まるタイプ」を診断してから始める

「言いたいことはあるのに、英語にしようとすると出てこない」 「頭では分かっているはずなのに、いざ話そうとすると固まる」

英会話のレッスン中や、外国人に話しかけられた瞬間にこうなった経験がある方は多いはずです。ネットで対策を調べると「とにかく話す量を増やせ」「いや、まず正確な文を作れるようにしろ」「緊張しているだけだから慣れれば治る」と、アドバイスがバラバラで余計に混乱してしまうこともあります。

これらのアドバイスがバラバラなのには理由があります。言葉が出てこない・つまる原因は人によってまったく違い、原因が違えば効く対策も真逆になるからです。原因を特定しないまま「とにかく話せ」を実践しても、そもそも話す材料(表現)が足りていない人にとっては空回りするだけですし、逆に材料は十分ある人が「まず文法を勉強し直す」に時間を使っても、詰まりは解消しません。

そこでこの記事では、まず「あなたが詰まる原因」を4つのタイプに切り分ける自己診断から始め、そのうえでタイプ別の具体的なトレーニングを解説します。

※この記事は、自分にピッタリの英語コーチが選べるプラットフォーム Coach Fit が監修・お届けしています。

目次

まず自己診断:あなたが言葉に詰まる原因はどのタイプ?

原因は大きく4つのタイプに分けられます。次の3つの質問に順番に答えるだけで、自分がどのタイプに近いかが分かります。

  • Q1. 言いたいことを、まず日本語で考えたときに、スラスラ言葉にできますか?  
    → 日本語でも「何と言えばいいか分からない」場合は【タイプ①】へ
  • Q2. 時間をかけて紙に書いてよいなら、英文を作ることはできますか?  
    → 書く時間があっても英文が組み立てられない場合は【タイプ②】へ
  • Q3. 一人のとき(独り言や声に出す練習)なら、その英文を声に出して言えますか?  
    → 一人でも声に出せない・言い淀む場合は【タイプ④】、一人なら問題なく言えるのに人前や会話の中だと出てこない場合は【タイプ③】へ
英語スピーキングで言葉が出てこない4つの原因
英語スピーキングで言葉が出てこない4つの原因

タイプ①:ストック不足タイプ

症状:日本語で聞かれても、そもそも何と答えればいいか浮かばない。知っている表現の絶対量が少ない。

これは英語力ではなく「話す中身」そのものが不足している状態です。この状態でスピーキング練習だけを重ねても、材料がないので詰まり続けます。

タイプ②:変換タイムアウトタイプ

症状:時間をかけて紙に書けば英文は作れる。でも、会話のスピードで話そうとすると間に合わない。

日本語で思いついた内容を、頭の中で英語の語順に組み替える処理が自動化されておらず、一つひとつ手動で翻訳しているような状態です。文を作る力はあるのに、スピードが追いつきません。

タイプ③:声に出した回数ゼロタイプ

症状:一人で声に出す練習をすれば問題なく言える。でも、実際の会話や人前になると、分かっているはずの表現がとっさに出てこない。

知識として知っていることと、実際に声に出して使った経験は別の回路です。声に出した回数が少ないと、必要な瞬間に反射的に口から出るようにはなりません。

タイプ④:心理的ブロックタイプ

症状:一人のときでさえ、言い淀んだり詰まったりする。間違えることへの恐怖や、完璧に言わなければという思い込みが強い。

英語力や練習量の問題というより、「間違えたら恥ずかしい」という心理的な壁が先に立ち、分かっている表現すら出せなくなっている状態です。

「とにかく話せ」vs「まず正確な文を作れ」——なぜアドバイスが真逆になるのか

英語学習の情報を集めていると、次のような正反対の主張によく出くわします。

  • 「間違いを恐れずとにかく話せ。文法の正確さは後からついてくる」
  • 「いきなり話そうとしても無駄。まず正確な英文を作れるようにするのが先」

どちらも実績のある学習者や指導者の意見なので、読む側は混乱します。ですが、これはどちらかが間違っているのではなく、想定している詰まりのタイプが違うだけです。

「とにかく話せ」というアドバイスは、タイプ③(声に出した回数ゼロ)やタイプ④(心理的ブロック)の人に向いています。材料も文を作る力もすでにあるので、あとは声に出す場数を踏むことが最短ルートだからです。

一方「まず正確な文を作れ」というアドバイスは、タイプ①(ストック不足)やタイプ②(変換タイムアウト)の人に向いています。話す中身や語順を組み立てる力そのものが不足している段階で場数だけ踏んでも、間違った言い方が定着してしまったり、詰まりが解消されなかったりします。

自分のタイプが分かっていれば、どちらのアドバイスを採用すべきかは自ずと決まります。

タイプ別・言葉が出てくるようになるトレーニング

診断結果に応じて、取り組む中身を変えてください。

タイプ①(ストック不足)→ まず「言いたいこと」のストックを増やす

日本語で思いついたことを英語に変換する前に、そもそも変換元になる表現のストックを増やす必要があります。教材を使って基本文型のパターンを暗記し、使える形で蓄積していきましょう。

瞬間英作文のように、日本語を見て英文に変換する反復練習は、このストックを増やすのに向いています。教材選びに迷う場合は英検1級が厳選!レベル別英会話学習におすすめの本・参考書18選を参考にしてください。

タイプ②(変換タイムアウト)→ 語順を前から組み立てる練習をする

このタイプに必要なのは、日本語から英語への逐語的な翻訳をやめ、英語の語順のまま意味のかたまり(チャンク)で組み立てる感覚を身につけることです。

返り読み・返り訳しの癖がついていると、頭の中の処理が会話のスピードに追いつきません。基本文をチャンク単位で入れ替える練習を繰り返すことで、とっさに言葉を組み立てる力が鍛えられます。

「チャンクって何?」という方は以下の記事で詳しく解説しています。

タイプ③(声に出した回数ゼロ)→ とにかく声に出す量を増やす

このタイプは知識や文を作る力が不足しているわけではないので、新しい勉強法を探すより先に、単純に声に出した回数を増やすことが最優先です。

音読を毎日の習慣に組み込み、同じ英文を繰り返し声に出すことで、口から反射的に出てくる感覚がつかめてきます。実際に音読を続けた場合にどう変化するかは、以下の実体験記事が参考になります。

自己紹介や日常の出来事を英語で独り言のように話す練習も、声に出す回数を無理なく増やす方法としておすすめです。

タイプ④(心理的ブロック)→ 「間違えても良い」を体で覚える

このタイプに必要なのは新しい知識ではなく、完璧な文を目指さない練習です。まずは自分しか聞かない環境(一人での録音、誰もいない部屋での独り言)で、間違えながら話すことに慣れましょう。

完璧な一文を頭の中で組み立ててから話そうとすると、その間に沈黙が生まれ、余計に緊張が強まります。多少崩れていても、単語を並べるだけでいいので声に出す。この積み重ねが、人前での固まりを少しずつ解消していきます。

複数のタイプが混ざっていることも珍しくない

診断結果がきれいに1つだけに絞れるとは限りません。特にタイプ②(変換タイムアウト)とタイプ④(心理的ブロック)は同時に起きやすい組み合わせです。うまく組み立てられないことへの焦りが緊張を呼び、緊張がさらに変換を遅らせるという悪循環になっているケースです。

複数のタイプが疑われる場合は、まず症状がもっとも強く出ているタイプから対策を始め、変化を見ながら他のタイプの対策も加えていくとよいでしょう。

それでも変わらないと感じたら:独学の限界

ここまでの自己診断とトレーニングを試しても、次のような壁にぶつかることがあります。

  • 自己診断に自信が持てない:タイプ②と④が混ざっているケースなど、切り分けが簡単ではない場合があります
  • 自分の詰まり方の癖に、自分では気づけない:話しているときの自分を客観的に観察するのは、独学では構造的に難しい部分です
  • 対策を続けても変化を感じられない:タイプの見立てそのものがズレている可能性もありますが、独学だと軌道修正のきっかけがつかみにくいです

なお、スピーキング以前に「聞き取れない」ことが気になっている方は、リスニングの原因診断についても社会人の英語リスニング勉強法|まず「聞き取れない原因」を診断してから始めるで詳しく解説しています。

こうした「自分では判定しづらい部分」を外部の目に任せられるのが、英語コーチングという選択肢です。プロのコーチが会話の中でどこで詰まっているかを実際に観察し、タイプに応じた練習を組み立ててくれるため、独学の遠回りを減らせます。

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よくある質問

独学だけでも詰まりは解消できますか?

タイプによります。タイプ①〜③は独学でも対策しやすい一方、タイプ④(心理的ブロック)や複数タイプが混ざっているケースは、自分の詰まり方を客観視しづらいため、独学だけでは変化を実感しにくいことがあります。

どのくらいの期間で変化を感じられますか?

原因のタイプを正しく特定できていれば、数週間〜1〜2ヶ月ほどで「前より詰まらなくなった」という実感を得る人が多い印象です。特にタイプ③(声に出した回数ゼロ)は、声に出す回数を増やすほど比較的早く変化が出やすい領域です。

オンライン英会話だけで解決しますか?

タイプ③の人には有効な選択肢の一つです。ただし、自分の詰まり方の原因を自分で診断するのが難しい場合や、タイプ④のような心理的な要因が強い場合は、原因の切り分けそのものをプロに相談する方が近道になることがあります。

緊張で頭が真っ白になるのは治りますか?

治ります。多くの場合、緊張そのものよりも「完璧に言わなければ」という思い込みが症状を強めています。完璧を目指さず声に出す経験を積み重ねることで、徐々に軽くなっていきます。

まとめ

英語スピーキングで言葉が出てこない・つまる原因は、人によってまったく異なります。

  1. 3つの質問で自分のタイプ(ストック不足・変換タイムアウト・声に出した回数ゼロ・心理的ブロック)を診断する
  2. タイプに応じたトレーニングを選ぶ
  3. 複数タイプが疑われる場合は、症状の強いタイプから順に対策する

そして、自己診断や自分の詰まり方の癖など「自分では見えない部分」で行き詰まったときは、プロの診断を受けることも選択肢に入れてみてください。

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この記事を書いた人

現役の英語コーチ・講師が英語学習に関するお役立ち情報を発信中!
TOEIC985・英検1級保有

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