英語の音読のやり方|結果が出る4ステップと回数・時間の目安

皆さんは普段の英語学習に音読を取り入れていますか?

もし英語を読むだけ、問題を解くだけで終わっているとしたら非常に勿体ないです。

なぜなら音読は英語の基礎を身につけるのに非常に理にかなった方法だからです。

私自身、社会人になってから英語を学び直し、TOEIC860の状態から音読を始めました。3ヶ月間、毎日1時間半の音読を続け、今では留学なしの独学でTOEIC985・英検1級を取得しています。

ただし、音読はやり方を間違えると、時間をかけても成果が出にくい学習法でもあります。

この記事では、私が実際に行っていた音読のやり方を、始める前の下準備から4つのステップ、回数・時間の目安まで順番に解説します。

この記事でわかること

  • 音読を始める前にやっておく下準備
  • 結果が出る音読の4ステップ
  • 目的別に、どの音読に時間を割くか
  • 回数と時間の目安(1日15分・30分の場合も)

※この記事は、自分にピッタリの英語コーチが選べるプラットフォーム Coach Fit が監修・お届けしています。

目次

英語の音読で得られる効果

音読を行う最大のメリットは短期間で4技能をバランス良く鍛えられるという点にあります。

音読をしているとき脳は非常に活発化しており、読む、聞く、書く、話すという英語の4技能すべてに必要な能力が同時に鍛えられています。

声に出して読むあいだ、頭の中では「文字を見る → 意味を理解する → 声に出す → 自分の声を聞く」という処理が同時に進んでいます。これを繰り返すことで、英語を処理するスピードが上がっていきます。

ですから、短い時間で大きな効果が期待できるのです。

私の場合は、3ヶ月の音読でTOEIC模試のリスニングが440点前後から満点(495点)になり、時間内に解き終わらなかったリーディングも最後まで解けるようになりました。

特に英語の基礎が十分でない初学者の方であれば、音読学習は効果抜群と言えるでしょう。

音読を始める前の下準備

音読は、声に出す前の準備が効果を左右します。

準備をせずに読み始めると、意味がわからない英文を、間違った音のまま何十回も繰り返すことになるからです。

読み始める前に、次の3つを済ませておきましょう。

準備①:音声付きで「少し簡単」な教材を選ぶ

教材は次の条件で選びます。

  • 音声が付いている
  • 英文(スクリプト)と日本語訳がある
  • ある程度まとまりのある文章になっている

レベルは「ちょっと簡単かな?」と思えるくらいがちょうどいいです。目安は、初めて音声を聞いたときに内容はだいたいわかるけれど、聞き取れない箇所が少し残るくらいです。

意味が解釈できないほど難しい教材だと、学習が進まなくなって挫折します。

逆に簡単すぎても負荷がかかりません。私はTOEIC860の時点で中学1年生レベルの教材から始めましたが、最初に音声を聞いた時点でほとんど理解できてしまい、物足りなく感じました。ひとつ上のレベルに変えたところ、程よく聞き取れない箇所が出てきて、ちょうどいい負荷になりました。

準備②:意味と文の構造を確認する

次に、英文の意味を理解します。

  • 知らない単語と文法を調べる
  • 日本語訳と照らし合わせて、解釈が合っているか確認する
  • 意味のかたまりごとに区切り、英語の語順のまま理解できるか確かめる

3つ目は、たとえば次のように区切って前から意味を取っていきます。

I usually read the news / on my phone / before I go to work. 私はふだんニュースを読む / スマホで / 仕事に行く前に

日本語の語順に並べ替えず、この区切りのまま理解できる状態にしておくと、音読中に意味がついてきます。

意味のかたまりで捉える方法は、チャンク学習法のメリット&おすすめトレーニングで詳しく解説しています。

準備③:音声を聞いて「音」を確認する

最後に、テキストを見ながら音声を聞き、音を確認します。

  • 読み方やアクセントがわからない単語
  • 音がつながって聞こえる箇所、ほとんど聞こえない箇所

気になった箇所にはテキストに印をつけておきましょう。自分の思っていた音と実際の音がズレている箇所が、音読で直すべきポイントです。

音のつながりや脱落についてはリスニング学習に必須!5つの音声変化とは?、発音の基礎については英語は発音から勉強しようを参考にしてください。

音読のやり方4ステップ

下準備が終わったら、いよいよ声に出して読んでいきます。

具体的なステップは次のようになります。

  1. 正しい音声を聞き、テキストを見ながらポーズのあとに続いて音読する
  2. テキストを見ながら音読する
  3. バリエーションを加えて音読する
  4. テキストを見ずにポーズのあとに続いて音読する
音読の下準備と4ステップ
音読の下準備と4ステップ

それぞれを詳しく見てみましょう。

STEP 1:正しい音声を聞き、テキストを見ながらポーズのあとに続いて音読する

まずは正しい発音を身に付けましょう。

いきなり読み始める前に必ず正しい発音を聞いてください。

全部聞いてから読むと短期記憶から飛ぶので、適度にポーズを入れながら聞く ➔ 読む ➔ 聞く ➔ 読むというように、音声と交互に音読していきます。

このように音声のあとに続いて読む方法を「リピーティング」と呼びます。

STEP 2:テキストを見ながら音読する

いわゆる普通の音読です。

正しい発音で読めるようになったら、今度は音声無しでテキストを自分で音読します。

直前で音声を聞いていても読んでいる途中で読み方が崩れたりするので、途中でステップ1に戻って発音を修正しながら行います。

STEP 3:バリエーションを加えて音読する

音読は単調になりがちです。

ステップ2をしばらく続けていると意味処理を伴わない「空読み」状態に陥ります。

そこで、音読に変化をつけて「オーバーラッピング」「シャドーイング」「ルックアップアンドセイ」といった音読を行います。

種類やり方テキスト
オーバーラッピング音声を流し、同時に声を重ねて読む見る
シャドーイング音声を流し、すぐ後を追いかけて声に出す見ない
ルックアップアンドセイ一文を黙読したら顔を上げ、テキストを見ずに声に出す言うときは見ない

オーバーラッピングは、音声のスピードとリズムに自分の声を合わせる練習です。テキストを見ながら行えるので、3つの中では一番取り組みやすい方法です。

シャドーイングは音声だけを頼りにするため負荷が高くなります。難しいと感じたら、まずオーバーラッピングでスムーズに重ねられるようになってから挑戦しましょう。

徐々に負荷を高めていく工夫をすると飽きずに音読できます。

STEP 4:テキストを見ずにポーズのあとに続いて音読する

最後の仕上げでテキストを見ずに、音声だけを聞いてポーズの後に自分で音声を再現します。

かなり負荷が高いですが、音読の仕上げとして行います。

できない箇所は何度も音声を繰り返してできるようになるまで練習します。

※文章が長すぎる場合はコンマで区切ってOKです!

目的別:どの音読に時間を割くか

4つのステップは、どの目的でも一通り行います。

そのうえで、伸ばしたい力に合わせて時間の配分を変えると、同じ時間でも手応えが変わります。

目的別の音読の使い分け
目的別の音読の使い分け
伸ばしたい力多めに行う音読意識すること
リスニングリピーティング、オーバーラッピング、シャドーイング音のつながりやリズムを、音声そっくりに真似る
読むスピード普通の音読(STEP 2)返り読みをせず、前から意味を取りながら読む
スピーキングルックアップアンドセイ、テキストなしのリピーティング(STEP 4)文を頭に保ったまま、自分の言葉として声に出す

リスニングを伸ばしたい場合

音声を使う音読を多めにします。

聞き取れない原因の多くは、自分が思っている音と実際の音のズレです。音声を聞いて真似する回数を増やすことで、このズレを埋めていきます。

読むスピードを上げたい場合

テキストを見ながらの普通の音読を多めにします。

音読は前から順に読むしかないので、日本語の語順に直して返り読みをする癖を減らす練習になります。意味を取りながらスムーズに読めるようになったら、音声のスピードに近づけていきましょう。

スピーキングを伸ばしたい場合

テキストから目を離して声に出す音読を多めにします。

ルックアップアンドセイやテキストなしのリピーティングでは、文をいったん頭に保ってから口に出す必要があります。これが、英文を自分で組み立てて話す練習になります。

音読の回数・時間・スケジュール

音読の回数は1つの文章につき100回を目指します。

回数の考え方については音読は何回やったらいいかについてで詳しく書いています。

1日1時間半の場合(私が行ったスケジュール)

私は1日30回音読する前提で、次のようなスケジュールで進めました。(後ほど紹介するテキストは12レッスンで構成されています。)

テキスト周回数音読の内容と回数
1、2周目音声を聞き、テキストありでリピーティング×5回、通常の音読×15回、シャドーイング×5回、テキストなしリピーティング×5回
3、4周目音声を聞き、テキストありでリピーティング×2回、通常の音読×7回、シャドーイング×3回、テキストなしリピーティング×3回 これを2レッスン分すすめる
5周目音声を聞き、テキストありでリピーティング×1回、通常の音読×5回、シャドーイング×2回、テキストなしリピーティング×2回 これを3レッスン分すすめる

これで100回読んだことになります。

1日1時間半程度、休まず続ければ40日程度で終わります。

シャドーイングが難しい場合は、その回数をオーバーラッピングに置き換えて構いません。

1日15分・30分しか取れない場合

仕事をしながら毎日1時間半を確保するのは簡単ではありません。

時間が取れない場合は、1日の回数を減らして続けましょう。私のペースは1回あたり約3分(1時間半で30回)だったので、これをもとに計算すると次のようになります。

1日の時間1日の回数1レッスンの配分例12レッスンを100回読み終えるまで
30分約10回リピーティング×1回、通常の音読×5回、オーバーラッピングまたはシャドーイング×2回、テキストなしリピーティング×2回約4ヶ月
15分約5回リピーティング×1回、通常の音読×3回、テキストなしリピーティング×1回約8ヶ月

どちらも1日1レッスンずつ進め、12レッスンを終えたら最初に戻って周回します。

100回に届くまでは長く感じますが、効果は読み終える前から出てきます。 効果を感じ始める目安は合計で約45時間で、1日30分なら約3ヶ月、1日15分なら約6ヶ月です。詳しくは英語音読は効果がない?正しい音読法を徹底解説!をご覧ください。

期間が長すぎると感じる場合は、扱うレッスンを絞る方法もあります。たとえば前半の6レッスンだけに絞れば、半分の期間で100回に届きます。

大事なのは継続することです。

音読で伸びない人に多いやり方

音読を行う際にはいくつか注意事項があります。

ポイントを外すと効果が薄れるので注意してください。

音声を聞かずに自己流で読んでいる

音読というと、テキストを声に出して読むだけというイメージがあるかもしれません。

しかし、それでは正しい効果が得られません。

音読は必ず正しい発音を聞いて、正しい発音で行ってください。

意味がわからないまま読んでいる

文法と語彙を調べて英文の意味を理解した後で音読しないと意味がありません。

意味がわからないまま、曖昧なまま音読しても脳が働かないので効果が出ません。

少ない回数でテキストを変えている

音読は繰り返しが肝だということを忘れないでください。

同じテキストを繰り返すことで、徐々に脳が自動で英語を処理してくれるようになります。

中途半端な回数しか練習せず、いろいろなテキストに手を出すのは厳禁です。

音読の回数については様々な説がありすぎて学習者は戸惑いますが、本ブログでは100回読むことをオススメします。

自分の発音を確認していない

独学で音読を続けていると、自分では正しく読めているつもりの箇所ほど、間違ったまま固まってしまうことがあります。

録音した自分の声と音声を聞き比べるのが第一歩ですが、自分の耳だけでは気づきにくい間違いもあります。発音の精度まで上げたい場合は、英語コーチなど第三者に聞いてもらう機会をつくると確実です。Coach Fitでは、自分に合った英語コーチを選んで相談できます。

音読のコツをさらに詳しく知りたい方は英語の音読のコツをどこよりも詳しく解説!もあわせてご覧ください。

音読の際に使っていたテキスト

私は音読学習を始めた時「英会話・ぜったい・音読(入門編)」というテキストを使用していました。

内容的には中学1、2年生レベルです。

「こんなに簡単なテキストで効果があるのか?」と思うかもしれませんが、中学英語には英語の基本が詰まっています。

中学英語をマスターすればTOEIC500は楽に突破できるというデータも出ています。

まずはこのレベルの英語を体の芯まで染み込ませましょう。

もし上のテキストが簡単すぎる、もしくは繰り返しが終わった場合は「英会話・ぜったい・音読(標準編)」というテキストに挑戦してみましょう。

テキストのレベルは中3レベルです。

ちなみに私はこのテキストを開始した時TOEICスコアは860でしたが、十分負荷がかかりました。

テキストを選ぶ際は自分のレベルに合ったもので、ある程度まとまりのある文章を選びましょう。

音読のやり方でよくある質問

声を出せない環境ではどうすればいいですか?

小さな声や、声を出さずに口だけを動かす方法でも構いません。口の動きと意味を取る練習にはなります。

ただし、自分の声を耳で聞いて確認することができなくなります。声を出せない日が続く場合は、週末など声を出せる時間に普通の音読をして補いましょう。

毎日できないときはどうすればいいですか?

休んだ日があっても気にせず、合計の回数を積み上げていきましょう。音読で大事なのは、続けた日数よりも同じ英文を繰り返した回数です。

1ヶ月続けたときの回数と効果は英語音読を1ヶ月続けた結果→驚きの効果とは?にまとめています。

忙しい日は「1レッスンを5回だけ」のように、できる量まで下げて続けるのがおすすめです。

音読とシャドーイングはどちらを先にやるべきですか?

音読が先です。

シャドーイングはテキストを見ずに音声だけを追いかけるので、音読やリピーティングで正しい発音が身についていないと、ついていけません。まずはこの記事のSTEP 1とSTEP 2がスムーズにできる状態を目指しましょう。

まとめ

この記事では音読の効果とやり方を解説しました。

音読のやり方まとめ

  • 読み始める前に、教材選び・意味の確認・音の確認を済ませる
  • 音読は正しい音声を聞いて行う
  • 4つのステップを一通り行い、目的に合わせて配分を変える
  • 1つのテキストを100回読む
  • 継続するのが一番大事

英語学習の王道は音読です。

残念ながら私は、楽にすぐに試験の点数が上がったり英語がペラペラになる方法は知りませんが音読学習は自信を持っておすすめできます。

繰り返し音読すればきっと新しいステージに行けることだけは保証できます。

なんとなく続けてるけど、手応えがない。

「英語力の成長が止まってる気がする…」

それ、”やり方”のせいかもしれません。

今すぐ【あなたの学習タイプ】をチェックして、“最短ルート”の英語学習を見つけましょう。

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この記事を書いた人

現役の英語コーチ・講師が英語学習に関するお役立ち情報を発信中!
TOEIC985・英検1級保有

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